結論からいきますと、どうしても Adobe RGB でなければならない理由が自分で説明できないかぎり、sRGB を使用していればよいのです。
Adobe RGB は、表現できる色空間が sRGB より広く、取り分け青と緑の表現力に優れていますので、青い空に緑の海が広がる景色などには最適です。しかし、思い通りの画に仕上げるには、使用する各機器で色空間が全て統一されていなければなりません。カメラ、モニター、プリンター間で色空間が異なると、画像の色を正確に再現できないのです。
Adobe RGB では、対応モニターひとつとっても大変高価ですし、こまめにキャリブレーションもしないとその能力を十分に発揮できません。一般的なモニターや家庭用プリンターでも標準的に採用されているのは sRGB です。写真屋さんでプリントしてもらうにしても、sRGB に変換されます。雑誌などの商業用写真を撮影するフォトグラファーでも、sRGB しか使わないという人もたくさんいます。