
Panasonicが、新型液晶パネルを発表しました。なんと、画素ごとにバックライト光量を制御できるというのです。液晶の勢力図を変える力を持っている大発明じゃありませんか!?
この新型液晶パネル、最大輝度1,000nits・最小輝度0.001nitsのコントラスト100万対1以上で、白飛びしないうえに黒浮きせず深い黒が表現できるようになるのです。
従来のテレビ規格であるSDR(Rec.709)では、0.05-100nitsでした。これまでの液晶でも最大輝度1,000nitsは達成できていましたが、最小輝度は0.01nitsにも届きませんでした。輝度が0.001-1,000nitsというのは、UltraHD Premiumが策定したHDR液晶ディスプレイの輝度要件(0.005-1,000nits)を満たした数値です。人間の眼のダイナミックレンジ(0.001-20,000nits)に近づくことで、ディテールが豊富になり、色彩が広がり、2Dでも3Dのような立体感が得られます。
こまでHDRのマスターモニターとしては、SONYやCANON、Dolby Visionの高額な有機ELディスプレイや、SONYやSamsungなど一部の高級液晶テレビを代用するしかありませんでした。ところが、このPanasonicの新型液晶が世に出回るようになれば、制作会社での利用はもとより、一般家庭でもストリーミング配信やブルーレイでHDRが気軽に楽しめるようになるでしょう。
2017年1月にサンプル出荷開始だそうです。もしかしてCP+2017でサンプル出品とかあるかな?
有機ELテレビは韓国企業が先頭を走っていますが、Panasonicはもっといい別の道に舵を切ったと言ってもいいかもしれません。有機ELは、省電力化や小型化・薄型化が必要な小型機器に、その他はこの新型液晶にと別れていくのかな。