グラフィックデザインにおける鉄則「グレースケール」

今回は、グラフィックデザインの鉄則について。
グラフィックデザインにおいて、守るべきものっていくつかありますが、テクニックはいらない簡単な基準をひとつ紹介します。

文字は表裏反転させても美しいかどうか大切ですが、グラフィックデザイン、とりわけロゴ制作では、「グレースケール(モノクロ)」にしても本来の目的を果たせるかどうかです。

例えばこの画像。

MC900438721

左はカラーであるからこそ特別な意味合いが出てきますが、これを右のようにグレースケールにすると、元のデザインは色は違えど階調がほとんど均一でしたから、のっぺりとしたグレーのみになってしまいます。これでは単なる「図形」となって、その本来持たせたかった意味合いが全て失われてしまいます。
企業でチラシ広告をする際、印刷費を抑えようと色数を落としたときに初めて気付くなんてこともあるのです。

では、マイクロソフトは?
デザインにおいてはいつもアップルの背中を見てきた感のあるマイクロソフト。でも Windows 8 では、そのフラットでシャープなメトロデザインで、珍しくアップルの一歩先を行ったなと感じました。とはいえ、それも表面的なもので終わってしまい、デザインと使い勝手の融合性でも失敗したのは残念。

さて、肝心のマイクロソフトのロゴですが、色の違いがなくなったら、同じ四角が4つあるだけになってしまいそうですね。

MSFT_logo_Web

しかし、グレースケールにしてみると、

MSFT_logo_Web_gs

きちんと色の濃度が異なっています。
四角をそれぞれグレーのパーセンテージに置き換えてみると、次のとおり。

MSFT_logo_Web_gs_numbers-480x102

さすがですね。
色を変えただけで階調を変えていなかったら、こうはなりません。

用途が完全に決まっていて必ずカラーで使用される場合を除いて、デザインは基本的にグレースケールでの利用も考慮して作ると、後々の汎用性を損なわずに済みます。

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